前の記事では、保護犬との暮らしで防災を考えるときに、避難先や連絡先、日頃の準備を少しずつ確認していく視点を整理しました。
今回はその続きとして、犬のための用品を「すぐ持ち出すもの」と「家で備えておくもの」に分けて考えてみます。一度にすべてを買いそろえる必要はありません。今あるものを見直しながら、持ち出しやすい形に整えていきましょう。
防災用品は、普段使うものから考える
災害時のためだけに用意した用品は、しまった場所や使い方を忘れてしまうことがあります。
フード、飲み水、リード、キャリーやケージなど、日頃から使うものの中には、そのまま防災の備えにつながるものもあります。まずは「今の暮らしで使っているもの」と「足りないかもしれないもの」を分けて見てみると、準備を始めやすくなります。
置き場所を分けると、確認しやすい
避難用品は、すべてを一つの袋に入れなければならないわけではありません。持ち出すもの、家に備えるもの、情報として保管するものに分けると、見直しやすくなります。
| 分け方 | 例 | 見直す場面 |
|---|---|---|
| すぐ持ち出すもの | リード、首輪、キャリーやケージ、連絡先のメモ | 外出前、季節の変わり目 |
| 家に備えるもの | フード、飲み水、常備薬、衛生用品 | 消費期限や残量を確認するとき |
| 情報として保管するもの | 写真、健康に関する記録、登録情報、相談先 | 連絡先や暮らしが変わったとき |
犬の体格、食事内容、治療中の病気の有無などによって、必要なものは異なります。表をそのままチェックリストにするのではなく、自分の家では何が必要かを考える入口として使ってみてください。
「持ち出せるか」を一度だけ確かめる
用品を用意した後は、重さや置き場所も確認してみましょう。いざというときに、犬と一緒に持ち出せる量か、家族の誰が持つかを短く話しておくだけでも役立ちます。
キャリーやケージも、災害時だけに使うものにせず、普段から無理のない範囲で慣れておくと、移動が必要になったときの選択肢を考えやすくなります。
避難先の案内は、住んでいる地域で確認する
ペットを連れて避難する場合の受入れ方や、避難所での過ごし方は、自治体や施設によって異なることがあります。避難先を一つに決めつけず、自治体の防災情報や避難所の案内を確認しておきましょう。
防災の備えは、不安を増やすためのものではありません。普段の暮らしを少し整え、必要なときに落ち着いて動けるようにするための準備です。
避難所でのペットの受入れ、同行避難の方法、必要な持参品は地域や施設で異なります。最新の避難情報とあわせて、住んでいる自治体の公式案内を確認してみましょう。
次の記事では、災害時だけでなく、停電や断水など日常の小さな困りごとにも備えるために、家の中で見直しておきたいことを整理していく予定です。
参考リンク
環境省:ペットの災害対策
平常時からの備え、避難先・避難経路の確認、同行避難に向けた準備を案内しています。
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/1_law/disaster.html
内閣府:人とペットの災害対策ガイドライン「災害への備えチェックリスト」
ペット同行避難の受入れや、避難所での対応を考えるための公的な資料です。
https://www.bousai.go.jp/kohou/kouhoubousai/r03/101/news_11.html